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地盤改良の費用が高すぎる?工法別の相場と“妥当か判断する4つの視点”

📘 家づくりのステップ&準備

「地盤改良が必要です。追加で80万円ほどになりますね」

そう言われて驚いた方、きっと少なくないと思います。

地盤改良工事は、住宅の安全性を守る大切な工程ですが、見積もりが高額になりがちで、しかも素人には内容がわかりにくいもの。

実際、「地盤が弱いから仕方ない」と言われたけど、本当にその工事が必要なのか?
他の人も同じくらいかかってるのか?

そんな疑問を抱えながら、「でも…聞きにくいし…」とそのまま進んでしまう方も多いのが現実です。

この記事では

  • 地盤改良工事の必要性
  • 工法別の費用相場
  • 見積もりが妥当か判断するための3つの視点

をわかりやすく解説します。

📌 この記事を読むことで得られること
  • 自分の見積もり金額が“相場内”かどうかを判断できる
  • 工法ごとの費用の違いや適応条件がわかる
  • 「必要な工事」と「過剰な提案」の見分け方が身につく

不安を解消し、納得して家づくりを進めるために、まずはこの記事で地盤改良についての基本を押さえておきましょう。

💡 地盤調査や改良は、家づくりの「どの段階でどう進めるべきか?」も大切。  

「そもそも、家づくりってどんな流れで進むの?」という方は…
まず全体像を押さえておくと、地盤調査や費用の判断もしやすくなります👇

そもそも地盤改良ってなぜ必要なの?

地盤改良工事の必要性を理解するためには、まず「そもそも地盤が弱いとどうなるのか?」を知っておくことが大切です。

実際に起きうるリスクと、その回避策としての地盤改良の役割を見ていきましょう。

地盤が弱いとどんなリスクがある?

地盤は、家の重さを支える“土台の土台”です。

地盤が弱いまま家を建てると、以下のような不同沈下(ふどうちんか)が起きる可能性があります👇

  • 建物が傾く
  • ドアや窓が開かなくなる
  • 壁にひびが入る
  • 排水が逆流する

こうしたトラブルは、住宅の快適性と安全性を大きく損ないます。

さらに、不同沈下は地震の揺れを増幅させ、倒壊リスクを高める要因にもなります。

しかも、建築後に地盤補強をするのは困難で、

  • 修繕費が数百万円にのぼる
  • 最悪の場合は建て替えになる

…といった深刻な事態に発展することもあります。

だからこそ、建築前に地盤を補強しておくことが重要なのです。

やまむー
やまむー

「うちは大丈夫だろう」と思いがちですが、地盤の強さは見た目では判断できません。
安心して暮らすためには、“見えない足元”こそ丁寧に確認しておくことが大切です。

地盤調査で「改良が必要」と判断されるケース

地盤が弱いと住宅に影響が出ることは分かっていても、「自分の土地、本当に地盤改良が必要なの?」と不安になる方は少なくありません。

地盤改良が必要かどうかは、建築前に実施される「地盤調査」の結果で判断されます。
一般的な木造住宅では、スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)がよく使われています。

調査でわかる主なポイントはこちら👇

  • 地盤の硬さ(地耐力)
  • 支持層の深さ
  • 地中の層構成(柔らかさや締まり具合)

💡支持層とは?

→ 家の重みをしっかり支えられる、固くて安定した地層のことです。
この層まで杭や柱を届かせることで、建物の沈下や傾きを防ぐことができます。

この結果をもとに、次のように判断されます👇

  • 支持層が浅く地盤が安定している → 改良不要
  • 支持層が深い or 表層が柔らかい → 改良が必要

例えば…

  • 支持層が2m~8m → 柱状改良が必要になるケースが多い
  • 支持層が8m超 → 鋼管杭など高額な工法を選ぶことも

なお、この調査結果は、住宅会社や保証会社が「地盤保証」の条件を判断する際にも使われる重要な情報です。

つまり、見積もりの中で「地盤改良費」が出てきた場合には、その根拠となる調査報告書をしっかり確認することが大切です。

やまむー
やまむー

地盤調査の内容がわからないまま「必要です」と言われるのは不安だけど、調査結果に基づいた判断なら納得もできるはず
まずは、「何をもとに判断されたのか」を遠慮せず聞いてみよう!

調査方法とその限界(スクリューウエイト貫入試験・ボーリングなど)

地盤調査といっても、方法によって精度やコスト、信頼性が異なります。
ここでは、代表的な2つの調査方法と、それぞれの特徴・限界を整理しておきましょう。

① スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)

※旧スウェーデン式サウンディング試験

  • 戸建住宅で最もよく使われる調査方法(費用目安:約5〜10万円)
  • 荷重をかけた棒を回転させ、地中の抵抗から地耐力を推定
  • 半日程度で完了する簡易調査のため、コストや時間面では優秀
  • ただし、小石やガラの影響を受けやすく、地盤の正確な層構成までは把握しにくいケースも

② ボーリング調査(補足)

  • 地中を直接掘削して土質を確認する高精度な方法
  • 地下水位や支持層の詳細な情報も取得できる
  • 費用は高額(15〜30万円程度)で、調査にも日数を要するため、
    → 主に中高層建築や特殊な地盤条件の土地で実施されます

💡※一般的な戸建住宅ではあまり行われません。

SWS試験の見落とされがちな注意点

手軽に実施できるSWS試験ですが、以下のような弱点もあります👇

  • 砂質地盤や粘性土では誤判定が出やすい
  • 地中に小石があると、「硬い」と誤認されるリスクがある
  • 測定ポイントが数カ所に限られるため、敷地全体の正確な判断には限界がある

そのため、「調査結果で“改良が必要”と言われたけど、本当に必要?」と感じたら、
“どの部分が弱いのか”“なぜ改良が必要なのか”の根拠を確認することが大切です。

セカンドオピニオンや再調査も選択肢に

不安がある場合は、以下のような方法も検討できます👇

  • 調査報告書をもとに、第三者の専門家にチェックしてもらう
  • 別会社に再調査を依頼する(費用は数万円〜十数万円)

💡将来、不要な地盤改良で数十万円〜100万円をムダにしないためにも、安心を買うという意味で十分価値があります。

やまむー
やまむー

将来の後悔を防ぐためにも、「なぜその地盤改良が必要なのか?」を、自分自身が理解して、人に説明できる状態になっているかが、一つの大事な判断基準になります。

工法別に見る!地盤改良費用の相場と特徴

「この工事、高すぎるのでは…?」と思ったら、まず“その工法の相場”を確認しましょう。

地盤改良工事の費用は、採用される工法によって大きく変わります
土地の状態や、地中にある「支持層」の深さによって選ばれる工法が異なるため

「高い or 安い」ではなく、 “その工法でこの金額が妥当かどうか”を見極めることが重要です。

📌 表で比較!【工法別 費用目安まとめ(30坪あたり)】

工法名適用条件費用目安特徴・注意点
表層改良軟弱地盤が浅い30〜50万円比較的安価。表層が浅い土地向け
柱状改良支持層が2〜8m程度50〜100万円多くの住宅で採用される。セメント柱を地中に注入
鋼管杭支持層が8m以上と深い100〜200万円費用は高めだが、強度と安定性に優れる
特殊工法傾斜地・盛土・埋め戻し等の特殊条件150万円〜ケースによって費用に大きな幅あり。事前確認が重要
やまむー
やまむー

「柱状改良で80万円」は相場内ですが、「表層改良で100万円」と言われた場合は、やや高い可能性があります。
地盤調査の内容と工法がきちんと一致しているか、確認してみましょう。

この章のポイント
  • 地盤改良費は工法によって費用が大きく異なる
  • 「この価格、高い?」と悩む前に、まずは工法ごとの相場を知っておくことが重要
  • 工法の選定が適正であれば、金額にも納得しやすくなります

その費用、本当に妥当?見積もりを見極める4つの視点

「改良が必要です。費用は◯◯万円です」と言われたとき、その金額が“適正かどうか”を判断できる視点を持っておきましょう。

ここでは、地盤改良の見積もりを確認する際に重要な【4つのチェックポイント】を紹介します。

① 工法と調査内容に整合性があるか?

まず見るべきは、採用された工法が“地盤調査の結果”に合っているかどうか。

📌 たとえば…

  • 支持層が浅いのに、柱状改良や鋼管杭が選ばれていないか?
  • 支持層の深さに見合った工法がきちんと選ばれているか?

💡 地盤調査報告書の「支持層の深さ」や「地層構成」を確認し、見積もりに記載された工法と整合性があるかをチェックしましょう。

② 見積もりの内訳は明確か?

「地盤改良一式:80万円」だけでは、判断できません!

📌 以下のような項目がしっかり記載されているか確認しましょう👇

  • 材料費(セメント・鋼管など)
  • 掘削・注入・圧送などの施工費
  • 重機搬入・運搬費用
  • 残土処分・整地費用 など

内訳が不明瞭な場合は、追加請求やトラブルのもとになる可能性も。
遠慮せず、「明細を見せてください」とお願いしましょう。

③ 他社との比較はしているか?

相見積もり(複数社比較)は、納得感のある選択に欠かせません。

金額だけでなく、以下の点も比較しましょう👇

  • 工法の違い(必要以上に高額な工法が選ばれていないか?)
  • 保証の有無(地盤保証の条件や年数に差があることも)
  • 調査・工事の実績(信頼できる施工業者かどうか)

💡「うちだけ地盤改良が必要なの?」と思ったら、他社の提案も聞いてみる価値ありです。

④ “例外条件”による費用上乗せがないか?

地盤の状態や立地条件によっては、工事費が割高になるケースがあります👇

🔸 道路より土地が低い
→ 埋め戻し・盛土が必要で追加費用が発生しやすい

🔸 旧河川・沼地跡・軟弱地盤
→ 柱状改良でも深さや本数が増え、費用が高騰することも

🔸 狭小地・傾斜地・変形地
→ 重機が入らない・施工が難しいため割増される場合も

やまむー
やまむー

「この土地は特殊ですので…」と言われたら、根拠となるデータや図面を確認するのが安心です。

この章のまとめ
  • 工法と調査結果の“整合性”は必ずチェック
  • 見積もりの“内訳が明確か”が、妥当性のカギ
  • 他社比較も検討!一社だけでは判断できない
  • “例外条件”があるなら、納得できる説明を求める

📎 地盤改良費だけでなく、建築費全体の予算配分にも不安がある方は、こちらの記事も参考になります👇  

後悔しないための地盤改良費のチェックポイント

地盤改良の見積もりに納得できても、契約前後の“確認不足”が後悔の原因になることも。

ここでは、着工前にチェックしておくべきポイントを3つ紹介します。

契約前に「地盤調査の実施タイミング」を確認する

建築会社によっては、「契約後に調査を行う」ケースもあります。

その場合、契約してから
→ 地盤調査で「改良が必要」
→ 追加で〇十万円の費用が発生
…という流れになりやすく、トラブルのもとに。

📌 チェックすべきポイント👇
  • 契約前に地盤調査を実施してもらえるか?
  • 調査結果に基づいた見積もりになっているか?

「あとから地盤改良費が追加されるのは困る」と事前に伝えておくことも効果的です。

「地盤保証の内容」があるかどうかチェックする

多くの住宅会社では、不同沈下などのトラブルをカバーする「地盤保証」がセットになっています。

ただし、その内容は会社によってまちまち。

📌 以下のような点を必ず確認しましょう👇
  • 保証期間(一般的には10年)
  • 保証内容(不同沈下・損害補償の範囲)
  • 保証の対象となる条件(調査方法・工法など)

「保証が付くから安心」ではなく、“その保証が有効になる条件”を理解することが大切です。

不安なときはセカンドオピニオンも検討する

「この金額、やっぱり高い気がする…」と少しでも不安があるなら、第三者の意見を聞いてみましょう。

📌 検討できる方法👇
  • 地盤調査報告書を別の専門家に見てもらう
  • 他社に再調査を依頼する(数万円〜十数万円)

小さな出費でも、“安心を買う”意味では十分価値あり。
将来、不要な工事に100万円かかるよりは、今の判断が重要です。

やまむー
やまむー

ちなみに、セカンドオピニオンは「信頼できるか確認したい」という自然な行動。
遠慮せず、家族を守る選択として堂々と聞いて大丈夫です!

📎 地盤改良の見積もりに納得できても、着工後のトラブルは避けたいもの。  
実際の工事段階で「こんなはずじゃ…」を防ぐために、こちらも参考にどうぞ👇  

まとめ:見積もりの「根拠」と「納得感」が判断の決め手

地盤改良費は、土地の状態や選ばれる工法によって大きく変動します。
だからこそ、「追加で○○万円です」と言われたときに、それが妥当かどうかを“感覚”ではなく“根拠”で判断する力が重要です。

📌この記事で押さえたポイントをもう一度整理すると…

  • 工法が、地盤調査の内容(支持層の深さなど)と合っているか?
  • 見積書の内訳が明確で、根拠が説明できる内容になっているか?
  • 他社と比較して、金額・工法・保証のバランスが取れているか?
  • 特殊な土地条件がある場合、それが価格にどう影響しているか?

これらの視点をもつことで、「本当に必要な費用か?」「過剰な提案ではないか?」を冷静に見極められるようになります。

地盤改良は“目に見えない安心”への投資。
でも、「納得のいく判断」をしないと、あとで後悔のもとになることも。

家は一生モノ。その土台となる“地盤”こそ、しっかり見極めて、悔いのない選択をしよう。

プロフィール
この記事を書いた人
やまむー

住宅販売の現場で8年間・延べ500組以上の家づくりをサポート。
現在は、「後悔しない住宅購入」を支える案内人として、家づくり初心者向けに情報を発信中!

「家づくり、何から始めればいい?」
「ハウスメーカー選びで迷う…」
「ローンや資金計画が不安…」

そんな悩みを少しでも減らせるよう、わかりやすく情報を発信しています。

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