「回遊動線って便利そう!」
そう思って取り入れたものの──
「思っていたほど使わなかった」
「収納が減って後悔した」
「通路ばかりで部屋が狭くなった」
…そんな声も少なくありません。
便利さだけを期待して採用すると、家が建ってから「これ本当に必要だった?」と感じることも。
この記事では、以下の4つの視点から「回遊動線」の本当の価値を紐解きます👇
📌 「本当に回遊動線は必要なのか?」と悩んでいる方にとって、判断のヒントが得られる内容です。
※なお、回遊動線の検討は【家づくり全体の流れ】が見えていることが前提になります。
動線設計は「資金計画・土地条件・家族の暮らし方」など、家づくりの土台が整ってから初めて意味を持ちます。
💡 まだ全体の進め方に不安がある方は、こちらの記事をチェック👇
👉 注文住宅購入の第一歩!【失敗しないために】最初に取り組むべき5つの準備
(資金・土地・スケジュールなど、家づくり前に整理すべきことをわかりやすく解説しています)
- 回遊動線が自分たちの暮らしに本当に必要か判断できるようになります
- 後悔しないための注意点や、成功間取りのヒントが得られます
回遊動線とは?基本の考え方と特徴

「家事がしやすいって聞いたから“回遊動線”入れてみようかな」
実は、そんな“なんとなくの理由”で選びそうになっていませんか?
最近では、キッチンや洗面所をぐるっと回れる動線が注目されていますが、本当に自分たちの生活に合うかどうかは、意外と見落とされがちです。
ここでは、回遊動線の仕組みと、取り入れられる背景について、基本からわかりやすく解説します。
回遊動線の定義と目的
回遊動線とは、部屋から部屋へと“ぐるっと一周”できるようにつながっている間取りのこと。
一筆書きのように出発点に戻ってこられるのが、回遊動線の最大の特徴です。
📌 よくある回遊パターンの一例
・キッチン → 洗面所 → 脱衣室 → 廊下 → キッチン(1周できる)
・玄関 → ファミリークローゼット → 洗面所 → リビング → 玄関
下記画像は回遊動線の例です。


上の画像は我が家の間取りですが、ライフスタイル的に回遊動線にして”良かった”と思ってます!
🔍 なぜ注目されているのか?
近年は共働きや子育て世帯が増え、「家事効率」や「家族同士がスムーズに動けること」が重視されるようになりました。
その中で回遊動線は、“無駄な移動”を減らせる設計として注目されています。
一般的な間取りとの違い
回遊動線は、一般的な間取りと何が違うのでしょうか?
最も大きな違いは、「一般的な間取りは“行った道を戻る”必要がありますが、回遊動線は“別のルートを通って自然に元の場所へ戻れる”設計」という点です。
同じ場所に戻るために「引き返す」必要があるかどうかで、日々の動きやすさは大きく変わります。
📌 一般的な動線(例)
キッチン → 洗面所 → 脱衣所
→ ※用事が終わったら、同じルートを“引き返す”
📌 回遊動線(例)
玄関 → ファミリークローゼット → 洗面所 → リビング → 玄関
→ ※“戻らずに1周”できるから、動線が滞らない

朝の支度や帰宅後の片付けなど、“一連の動きが自然につながる”ことが、毎日の快適さに直結します。
なぜ今、回遊動線が注目されているのか?
回遊動線はここ数年で急速に注目を集めるようになりました。
その理由は、“家での過ごし方”が大きく変わってきたからです。
📌 注目されている主な背景はこちら👇
🔸① 共働き家庭の増加
→ 限られた時間で家事をこなすために、効率的な動線設計が求められるようになった
🔸② 在宅時間の増加(コロナ以降)
→ 家の中での“動きやすさ”や“生活ストレス”への意識が高まった
🔸③ 土地の形状・面積の制限
→ 限られたスペースでも無駄なく動ける回遊動線が“合理的な選択肢”に

“おしゃれ”ももちろんいいですが“使いやすさ”も重視される時代。動線の工夫が暮らしの快適さを左右します。
回遊動線のメリットとデメリット

「便利そうだから入れたいけど、実際どうなんだろう?」
回遊動線について調べていると、メリットばかりが目につく一方で、「思ったより使わなかった」「逆に不便になった」といった後悔の声も耳にします。
たしかに、動きやすくて効率的な間取りという点では大きな魅力がありますが、使い方や設計次第では、かえって動線が複雑になったり、居住空間が圧迫されたりするケースもあるのが現実です。
これらをまとめて解説していきます。
「本当に自分たちに合うのか?」判断する材料として、ぜひ参考にしてみてください。
回遊動線のメリット
回遊動線が注目されているのは、見た目の“おしゃれさ”ではなく、暮らしの中で感じられる実用的なメリットが多いからです。
📌 よくある「入れてよかった!」の声としてはこんなものがあります👇
🔸① 家事の効率が格段にアップする
→ 洗濯・料理・片付けなどを“ぐるっと動きながら”こなせるので、作業が滞らず時短につながる
🔸② 家族と動線がかぶってもストレスが少ない
→ 別ルートで回れるため、朝の混雑時や帰宅後でも“渋滞”が起こりにくい
🔸③ 動線がスムーズ=体の移動負担も軽減
→ 特に小さなお子さんや高齢の家族にとって、何度も方向転換せずに済む動線は歩きやすく、つまずきにくい安心な設計になります。

“家事がラクになるって聞いたけど本当?”ってよく聞かれるけど、実体験として1日の移動ストレスが減るだけで想像の倍以上に快適になったよ!
回遊動線のデメリット
便利そうに見える回遊動線ですが、実際に取り入れてみて「思ったより微妙だった…」という声もあります。
その多くは、自分たちの暮らし方に合わない動線になってしまっていることが原因です。
📌 注意したいポイントはこちら👇
🔸① 通路スペースが多くなり、居室が狭くなる
→ 回遊できる動線をつくるためには「行き止まりをなくす」必要があるため、その分、居室や収納スペースが削られることがあります。
🔸② 動線が複雑になりすぎて、逆に動きづらい
→ 目的地へたどり着くまでにぐるっと遠回りになると、「最短距離で動けない」ストレスを感じることも。
🔸③ 結局“動かない場所”ができる
→ 回れるように設計したものの、実際は片方のルートしか使わなくなり、ムダなスペースになってしまうケースもあります。

“とにかく回れるように”と設計した結果、“なんとなくムダ”になってる動線…実際よく見ます。設計段階で“使う場面”をイメージしておくのが超重要です!
回遊動線でありがちな後悔ポイント3つ
回遊動線は魅力的な仕組みですが、実際に取り入れてみた人の中には
「思っていたほど使わなかった」
「こんなはずじゃなかった…」
と感じている人も少なくありません。
📌 特によくある“後悔パターン”はこちら👇
🔸① 思っていたほど使わなかった
→ ぐるっと回れる動線を作ったものの、実際にはいつも同じルートしか使わず、「回れるけど回らない」状態に。
たとえば、キッチンと洗面所をつないだけれど、結局は近い方の通路しか使っていないという例はよくあります。
🔸② 通路ばかりで収納が足りない
→ 動線を優先した結果、壁面が減って収納が思うように取れなかったという声も。
特に玄関や洗面まわりに収納が少ないと、タオルや掃除用具の置き場がなくて、物が外に出しっぱなしに…
せっかくのすっきりした空間が、一気に雑然と見えてしまうこともあります。
🔸③ 居室が狭く感じてしまった
→ 回遊するための“抜け道”を増やしたことで、リビングや寝室の面積が思ったより取れず、「なんだか窮屈…」と感じるケースもあります。
特に、建坪が限られている20〜30坪台の家では要注意です。

“とりあえず回れるようにしておけば便利でしょ”って設計すると、あとで“このスペース、通路のためだけに使ってたんか…”って、もったいなく感じる声が多いです。
小さな工夫で、“回れるだけ”の間取りが“本当に使える動線”に変わります。
後悔を防ぐために、今の暮らし方をしっかり見つめ直してから計画してみてください。
実際の間取り実例と成功のポイント

回遊動線は、ただ取り入れるだけではうまく活かせません。
家事や通勤、子どもの動きなど、日々の生活に合った回し方を設計できるかどうかがカギになります。
この記事では、実際に効果を実感できた間取りの例を紹介しながら、成功のために押さえておきたいポイントを解説します。
「自分たちの暮らしに当てはめるとどうなるか?」をイメージしながら、ぜひ読み進めてみてください。
実例①:洗う・干す・しまうが1周で完結!“神家事動線”
家事の中でもとくに負担が大きいのが「洗濯」。
その洗濯動線を劇的にラクにしてくれるのが、“洗濯〜収納”がぐるっと1周できる回遊動線です。
📌 よくあるレイアウト例はこちら👇
【キッチン】→【洗面所】→【ランドリールーム】→【ファミリークローゼット】→【キッチン】
つまり、「洗う・干す・しまう」がすべてスムーズに“流れる”設計なんです。

ウチはこの動線にして、“洗濯で歩き回る時間”がめちゃくちゃ減りました!夕方に洗濯まわして、そのまま干して、たたんでファミクロへ…全部その場で完結できるの、ほんと革命です。
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実例②:“帰宅&朝支度がラクに!”回遊動線の新定番
「洗濯動線もいいけど、朝のバタバタをなんとかしたい…!」
そんな家庭におすすめなのが、玄関・洗面・リビング(またはキッチン)をぐるっと回れる“循環型の回遊動線”です。
📌 よくあるレイアウト例👇
【玄関】→【洗面所】→【ファミリークローゼット】→【リビング(or キッチン)】→【玄関】

この動線は、“帰宅してからの動き”が自然に流れるのが魅力です。
“どこで手を洗って、どこで着替えて、どこに荷物を置くか”がはっきり決まるから、子どもも迷わず動けて、リビングが散らかりにくくなります。
成功させるための工夫
回遊動線は便利な仕組みですが、やみくもに“つなげればいい”というものではありません。
実際に「便利そうだから回遊させたけど、結局ほとんど使ってない…」という声も少なくありません。
ここでは、回遊動線を“本当に使える動線”にするための工夫と設計ポイントを紹介します。
📌 工夫①:無駄な動線はカット。回れることが目的じゃない!
→ 回遊動線は“行き止まりがない”のが特徴ですが、動線が遠回りになるとストレスになります。
目的地まで最短で行けるか、ぐるっと回る必要があるのかを見直すことが大切です。
📌 工夫②:家族構成に合った“使われる動線”を設計する
→ 小さな子どもがいる家庭なら、「玄関から洗面所・着替え・リビング」が一直線にあると、手洗い・着替え・登園準備がスムーズです。
共働き世帯なら、「キッチン〜ランドリー〜収納」が一周できると、料理と洗濯を同時にこなせて時短に。
高齢の親と同居する場合は、トイレや寝室までの動線に“段差がない・遠すぎない”工夫が求められます。家族の“日々の動き”に合わせたルートを想定することで、“使われない動線”を防げます。
📌 工夫③:来客動線と生活動線はできるだけ分ける
→ 玄関からリビングを通って洗面所に行くような間取りだと、来客時にプライベート空間が丸見えになるリスクも。
生活動線と来客動線が交差しないようにルートを分ける工夫が、日常のストレス軽減につながります。
回遊動線を取り入れる際の注意点

「回遊動線って便利そう!」
そう思って取り入れたけど、あとになって「いつも同じルートしか使わなくて、片方の通路がムダになった…」と感じる人も少なくありません。
例えば、キッチンと洗面所をぐるっとつないだつもりが、結局近い方しか使わず、もう片方のルートは“通る意味がなくなってしまった”…なんてことも。
こうした後悔を防ぐには、「この動線、本当に必要?」と冷静に見直す視点が不可欠です。
それではここから、回遊動線を取り入れる前にチェックしておきたい【3つの注意点】を解説していきます。
📌 注意点①:スペースが足りないと“通路だらけ”に
回遊動線は“抜け道”をつくる分、廊下や移動スペースが増えやすくなります。
その結果──
といったケースも、実際によくあります。
特に20〜30坪台のコンパクトな住宅では、数帖の通路スペースがそのまま居室の圧迫や収納不足につながることも。
📌 注意点②:通れればOKじゃない。“使いやすさ”も忘れずに
回遊動線は「とにかくつなげれば便利になる」と思われがちですが、“通れるか”だけでなく、“どう通るか”がとても重要です。
一見スムーズに見える動線でも、実際に住んでみると👇
このように、図面上は回れるように見えても、“人の動き”や“モノの出入り”を想定していないと、便利なはずの回遊がストレスの元になることもあります。

“通れるだけ”の動線って、意外と使いにくい。“洗濯物を持ったとき”“子どもが走り回ってるとき”など、実際の生活の“動き”を想像しておくことが大切です。
回遊動線は、“見た目のスムーズさ”よりも“使い勝手”が命!
設計の段階で、「いつ・誰が・何を持って・どこへ動くか」をできるだけ具体的にイメージしておくことで、後悔しない間取りにつながります。
📌 注意点③:動線次第で“プライベート空間”が台無しになることも
回遊動線を取り入れることで、家の中の移動はスムーズになります。
しかしその一方で、人の通り道が増えることで、“見せたくない空間”が見えてしまうリスクもあるのが現実です。

意外と見落としがちなのが動線の自由度が高くなると、落ち着ける空間が減ることがあります。
「誰がこのルートを通るのか?何が見えるのか?」を、設計段階から具体的に確認しておくことが大切です。
- 洗面所・脱衣所・寝室のドアが来客の通る可能性がある動線に面していないか確認する
- リビングを回遊動線に含める場合は、家具の配置や視線の通り方にも配慮する
- 「家族だけが使う動線」と「来客も通る動線」をしっかり分けておくと安心です
実際に展示場へ行くと、つい目に入った間取りに惹かれてしまいがちですが、事前に動線の希望や優先順位を整理しておくことで、後悔の少ない選択ができます。
👉 展示場に行く前に準備すべきことを、詳しくまとめた記事はこちら
▶ いきなり住宅展示場はNG!営業マンが勧める資料請求のススメと3つの理由
まとめ|回遊動線は「自分たちに合うか」で決まる!

回遊動線の“目的”をもう一度整理
・家事や移動のストレスを減らす
・無駄な動きを減らす効率的な設計
・空間同士をスムーズにつなげる工夫
ただし、「便利そうだから」と安易に採用すると、
通路ばかりの家になったり、使われない動線になって後悔することもあります。
ライフスタイルに合わせて「取り入れたい」ポイント
- キッチン〜ランドリー〜収納が1周でつながる“家事ラク動線”
- 玄関〜洗面〜リビングが一直線につながる“朝ラク動線”
👉 共通しているのは、「家族の動きに合わせて設計されていること」。
判断のカギは「必要かどうか」の視点
設計段階では、以下のポイントを具体的にチェックしてみましょう👇

“回れること”が目的ではなく、“暮らしやすくなること”がゴール。
しっかり考えた回遊動線は、毎日の生活を確実にラクにしてくれるね!
回遊動線が自分たちに合うかどうかは、実際に「プランを比べてみる」ことで気づけることもあります。
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最後に一言
「便利そう」「おしゃれ」ではなく、“本当に自分たちの暮らしに合うか?”
それが、後悔しない家づくりの第一歩です。
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